11日、川崎Fは先週末のリーグ戦で相対した横浜FMと練習試合を実施。45分×1本、30分×2本の変則的な形で行われたトレーニングマッチは、3本合計1-1でドロー決着となった。
チームとしてもいろいろなオプションや選手を試すことができた一戦。この試合の2本目、16分からひさびさにピッチに立ったのが、練習中に負ったけがにより3月から戦列を離れていた田中碧だ。
今季、川崎F.U-18からトップチームに昇格した田中は、3月に左ひざ外側々副じん帯損傷によって負傷離脱。その後、約3カ月のリハビリを経て、9日の練習からチームに完全合流を果たしていた。
この日は主戦場となるボランチではなく、CBとして約15分間プレー。開口一番に「楽しかった」と実戦復帰を喜んだ田中は、今日の試合をこう振り返っている。
「緊張しましたね(笑)。でも、まずは出られて良かった。何かをやった感じはしないけど、(紅白戦などではなく)練習試合という実戦の中でプレーできたことが大きい。(CBに入って)そんなに慌てることはなかったし、パスミスはあったけど、そこは修正していければと思う」
これだけ長い期間けがで離れたことは「初めて」だという田中。今回の実戦復帰で「一歩は進んだ」と語るが、すでに目線はその先へと向けられている。「ここからが勝負だと思う。もう完全合流という形になったので、ここからアピールしていきたい」。けがを乗り越えたからこそ、見えてきたものもある。田中は新たな気持ちでリスタートを切っている。
(川崎F担当 林遼平)
2017/06/11 20:21