非公開での全体練習を終えたスタジアム内で、黙々と居残り練習を繰り返していたのが2年目の西野貴治だった。
「毎日15分程度ですけど、ヘディングを練習しています」(西野)。その居残り練習に自らロビングボールを蹴り込み、マンツーマンで付き合っているのが現役時代、抜群の空中戦の強さを誇ったシジクレイコーチだ。
「タカ(西野)に強調しているのは、試合中最初の競り合いで絶対に負けないこと。僕も現役のときはそれを大事にしていた」。現役時代のシジクレイコーチの姿はアカデミー時代に西野も目にしていたようで、「僕もヘディングでは絶対に負けたくない」とキッパリ。
長谷川健太監督は今季、横浜FC戦で見せた今野泰幸のボランチ起用を実現する上で西野の独り立ちに期待をかけている。
「タカ(西野)には偉大な未来が待っているよ」。熱のこもった指導を見せるシジクレイコーチの言葉は決して、社交辞令ではなさそうだ。
(G大阪担当 下薗昌記)
2013/03/22 21:20