選手名鑑掲載の特集『元Jクラブ強化担当者に聞く Jリーガーの査定方法』を一部公開!!
エル・ゴラッソ選手名鑑(大判・ハンディ版)では
今年から推定年俸の掲載をスタート!(J1クラブのみ)
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昨年7月、Jリーグは「DAZN(ダ・ゾーン)」を運営する英国のパフォームグループと10年間、約2,100億円という巨額な放映権契約を締結。今季から均等分配金と賞金が増額され、強化分配金、降格救済金が新たに設けられるなど、クラブをめぐる“おカネ”事情は今後大きく変わることになるだろう。
そんな中、気になるのが選手たちの年俸事情。エル・ゴラッソでは今回の選手名鑑から推定年俸を掲載しているが(J1クラブのみ)、そもそもクラブはどのようにして選手の年俸を決めているのか。東京V、柏で長く強化・編成に携わってきた小見幸隆氏に直撃し、Jリーガーの査定方法に迫った。
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毎試合の評価表という基準
―チームスポーツであるサッカーにおいて、選手の評価基準としてはどのようなものがあるのでしょうか?
「各クラブによって多少違いはあるけど、何mダッシュしたとか、何km走ったとか(データ)を採用しているところもある。選手はイヤだろうね。『毎日監督やコーチが見ているから試合のデータで判断するのは違うんじゃないの? じゃあ(あまり走っていない)メッシはどうするの?』ということになっちゃうので。サッカーの場合、“貢献度”と言ってもいろいろな基準がある。ダッシュなんていうのはある種いい加減なデータで、頑張って(自陣に)戻っているのもダッシュだし、あれはあれで信憑性のほどは…というのはある。
だから、試合でどれだけ役に立っているのかを、ポジション別に評価しているクラブもある。いわゆる評価表みたいなもの。もちろんチームによって仕様は違うと思うけれど、例えば『ABCDE』の5段階評価で作ったりする。ただ、5段階評価だと、どうしても真ん中(のC評価)が増えてしまう。~」
「(評価基準は)ポジションによっても違うし、外国人監督の場合には、試合ごとに『今日は何点』と10点満点で出場選手の点数をつけてもらうこともある。(外国籍)監督は(項目を細かくするよりも)結構フィーリングで判断、評価するからね」
自然と生まれる選手の序列を
強化部も尊重している
―選手の査定会議には監督も参加するものですか?
「監督は入らない。大事な会議だとGMや強化部長を中心に大体4人くらいで、ほとんどのクラブがやっていると思う。ただ、予算の割り振りなどに関しては、最後にもう一人専門家が入ってくれないと、数字を出すことができない。~」
―そうした会議は毎年どのくらいの時期にやっているのでしょうか?
「最終戦より前、大体2週間前くらいだと思う。まず採点表が1年間分溜まっているので、それを計算する。その数字(採点表)を掛け算する係数があって、そうすると“計算機”で出せるある程度の(年俸の)評価に出てくる。ただ、それだと機械的だから、評価する側のイメージも必要。『この選手はもう少し上げたいな』、『この選手は下げたほうがいいか』とか、最後はそこで調整をすることになる。~」
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(BLOGOLA編集部)
2017/02/06 19:08