28日、湘南はMF菊池大介がJ1の浦和に完全移籍することになった発表した。
菊池は2007年に湘南ベルマーレユースの門を叩き、同年にトップチーム契約。16歳2カ月25日という若さで初出場を果たし、J2最年少出場記録を更新した。今季は自身、湘南での9年目のシーズンを過ごし、リーグ戦32試合に出場。3得点を記録している。
今回の移籍に対して口を開いた菊池は、移籍の決め手に“チャレンジ”を挙げた。
「成功するチャンスはどちらにもあると思っています。それでも、結局は自分次第という中で、ずっと長いことJ2の舞台でやってきて、3シーズンJ1でやりましたけど、年齢的なことやこれからのサッカー人生を考えたときに、チャレンジしたい、J1で優勝を争うようなところでやりたいというのを最後まで捨て切れなかった。どうしても、そういう思いが残りたいという気持ちよりも少し上回ってしまったというのが正直な気持ちです」
さらに、「ここを巣立っていって、しっかりピッチで結果を残して、日本代表に入ったり、(永木)亮太くんが世界の舞台で活躍したりしているのを見るのは、自分にとっては刺激になった。やっぱり一緒にやってきた選手として負けられないなという思いも当然強くなりましたし、自分もやらないといけない、やりたいなという思いは強くなった」と語り、昨季チームを離れた永木亮太(現鹿島)や遠藤航(現浦和)という存在も移籍の決め手の一つになったようだ。
そして、最後に湘南に対する思いを語った。
「いまの自分があるのはこのチームのおかげだし、やっぱりこのチームに来ていなかったら何もしていなかったかもしれないし、違う仕事をしていたかもしれない。でも、このチームに呼んでもらって、自分でここに来ることを決断して、本当に良かったなと。それをやっぱり成功だと思うようにするには、(違うところに)行って活躍することもそうだし、そういうプレーや自分がここで育ってきたという姿勢を見せていくことが、これまで支えてくれた人たちへの恩返しだと思っているし、自分が選んだ道が間違っていなかったという証明になると思う。本当に強い覚悟を持って、来シーズンからはやっていかないといけない。湘南という場所は街も人も全部が自分の家族みたいな存在です。ここのスタッフだけでなく、やっぱりご飯を食べに行くレストランや学校の先生たち、友達もそう。生まれてからここが一番長いので、本当に自分の原点というか、自分を作ってくれた街で、チームなので、寂しさは相当ある。その思いを無駄にしないようにやっていきたいです」
(湘南担当 林遼平)
2016/12/28 11:05