10日、東京Vに所属する現役2番目に年長のJリーガー、45 歳の永井秀樹が今季限りで現役を引退することを発表した。ホーム最終戦となる12日のC大阪戦を前に、引退に対しての思いを語った。
92年にV川崎に入団してから25年目。永井は、今回の決断に至った経緯を説明する。
「一番大きかったのは6月8日の岐阜戦のけが。開幕から約3ヶ月以上出場までに時間がかかった中で、やっぱりラモスさんの岐阜戦は出たかったし、そこに照準を合わせてやってきた。だけど、そこで出られたが、すぐ何分後かにけがをしてしまった。そこからの2日、3日。痛みと格闘している中で考えるようになった。最終的には夏過ぎぐらいに決断しました」
10日にチームのスタッフ・選手を集めて引退を報告した永井。その前日にはある先輩に思いを伝えに行ったという。
「ラモスさんや松木さんには1日前に伝えた。ラモスさんには約1時間説教された。『なんで辞めるんだ?全然できるだろ』と。ピッチ上を見てくれているだけに『やった方がいいよ。辞めるな』というふうに1時間ぐらい話した。でも、自分の決意も割と固かったし、だんだんわかってくれて違う形での激励をもらった」
東京Vでたくさんの人々に感動を与えてきた背番号45。今節のC大阪戦ではピッチに立てるかはわからない。それでもいつもと変わらず準備を怠らない姿がそこにはある。
「やることは変わらないし、いいサッカーをして勝つという永遠のテーマは変わらない。ただ、実際明日ピッチに立ってみると、それはもちろんいままでとは違う。本当に残り2試合の180分で自分のサッカー人生が終わると考えると、たぶん何かしらこみ上げてくる思いはあるのかなと思う」
試合後のセレモニーに関しては、「泣かないように頑張ります」と笑顔を見せた永井。ホーム最終戦はチーム一丸となって勝利を目指す。
(岐阜担当 村本裕太)
2016/11/12 07:07