讃岐の前節・町田戦(1○0)の勝因は、恥ずかしくなるくらいの熱い言葉だった。
J2残留争いの渦中にいる讃岐。リーグの状況を踏まえると、このタイミングでの町田戦は絶対に勝たなければならなかった。立ち上がりから気迫あふれるプレーを続け、幸先よく9分に木島徹也が先制ゴール。ピンチを迎えながらも攻め続け、前半を1点リードで折り返した。
しかし、後半に入り仲間隼斗が2回目の警告で退場。このとき、まだ57分。残り30分以上を10人で守らなければならない状況を強いられた。直後は顔が下がったように見えたが、試合終盤に向けて讃岐の士気は高まり続けていく。
その士気を高めたのが、「試合後に振り返ったら恥ずかしいくらいの熱い言葉」(馬場賢治)。「30代のまぁまぁええおっさんが、“絶対守るぞ! これにすべてを懸けろ”(笑)」(馬場)といったような言葉で互いを鼓舞し続けて耐えた。高木和正からも「あんなに声を掛け合ったのは初めて。試合が終わってから思い出すと恥ずかしいくらい(笑)」と、まったく同じ話題が返ってきた。
この勝利で残留争いを脱したわけではないが、この一戦でより強固な団結力を手にした讃岐。その経験が必ず最終盤に生きる。
(讃岐担当 柏原敏)
2016/10/31 16:54