豊富な運動量を武器に2試合連続ゴール中の松岡亮輔は、C大阪戦に向けた今週もハードなトレーニングで自らを追い込んでいる。
1週間のスケジュールには、全選手が参加する2部練習の日と、若手中心の指名練習の日が設定されている。指名された選手は週二度の2部練習となる。
今週は20日が指名練習日。ホワイトボードには選手名入りラベルを貼ったマグネットが全員分用意されていて、午前練習を終えた選手は自分が午後練習のメンバーに入ってるかどうかをそのボードで確認してからクラブハウスへ引き上げる。
ホワイトボードには指名練習に参加する若手中心のフィールドプレーヤー8名と、参加しないそのほかの選手に分かれてマグネットが配置されていたが、「その中間ぐらいに4人ぐらいポンポンと並んでたんですよ」(松岡)。自身のコンディションなどを考慮して参加か回避かを自主判断するグループだった。午前中の紅白戦15分×3本というハードな内容を考えれば、参加を回避し調整に充てることもできたが、松岡は「まあ置こうか」と自分の名前入りのマグネットを参加のグループに置いた。
翌21日の練習を終えた松岡は、「今日なんか全然動けなかったです。今日はほかのメンバーに申し訳なかったです。ほんとはどっちがいいのかなと。全体練習でパワーを発揮しないと本末転倒なのでもちろん頑張りたいけど、昨日はちょっとしんどかったですけどね」とジレンマも抱えているが、そうしたトライがあってこそ、チームを献身的に支える松岡のハードワークがあるのも事実。
いまも単独で初動負荷のトレーニングを続けたり、先発メンバーを外れていたシーズン前半にはセットプレーのキック練習を黙々と続けたり、ほかの選手とはひと味もふた味も違うアプローチを続けてきた。「陰で何しようが僕は自由だと思うし、それは個人の過ごし方なので。とにかく、どれだけピッチで力を発揮できるか、というのは昔から考えは変わってないです」。そこには、松岡なりの哲学があった。
C大阪戦の試合当日、松岡は32歳のバースデーを迎える。
(山形担当 佐藤円)
2016/10/21 21:32