G大阪の黄金期を築き上げた元社長の佐野泉さん(71)が10日、がんのため死去した。選手と一社長という間柄を超え、佐野さんの社長退任後も付き合いを続けて来た遠藤保仁が12日、クラブの功労者への思いを口にした。
「選手からも愛されていましたし、現在いる選手では佐野さんと仕事をしていない選手のほうが多いかもしれないけど、強いガンバを築き上げてくれた社長なので、感謝の言葉しかない」
がんと闘病しながらも、車椅子に乗り、6月25日の明治安田J1 1st第17節・名古屋戦までは市立吹田サッカースタジアムにも足を運んでいたという佐野さん。がんであることを知った昨年、遠藤は自らのアウェイユニフォームに「負けるな」の文字とともに自らのサインを入れ、プレゼントしていた。
「佐野さんのためにももちろん、大宮に勝ちたいと思うし、毎試合のようにスタジアムに足を運んでくれていたので、いい形で送り出してあげればと思う」(遠藤)
背番号7の口ぶりはいつもと変わることはなかったが、佐野さんへの思いが痛いほど伝わって来た。
(G大阪担当 下薗昌記)
2016/07/12 16:05