2連勝でようやく調子が上向き始めた山形。フレッシュなメンバーが入った攻撃陣に注目が集まるが、ビルドアップで存在感を増しているのがCB田代真一だ。
3連勝が懸かる群馬戦に向けた紅白戦でも主力組に入ったが、ビルドアップ時にはチームメートが信頼して田代に預けているのが分かる。「(ビルドアップは)好きなので。大事だと思うし」という田代は、「早く離すところと、ちょっとタメを作ってあげるところと、いろいろなことを考えながら、チームのいい組み立ての始めのパスになったらいいなと思います」と抱負を語る。
田代が移籍後、初出場初先発を果たしたのは、システムを4バックに変えた第8節・札幌戦。この試合に引き分け、チームは開幕からの未勝利をさらに更新することになるが、間違いなくターニングポイントとなる一戦だった。
未勝利が続いた当時と現在の違いを田代は「あのときはチーム全体がネガティブな考え方になっていた。うまくいかなかったときこそポジティブな声だったり、そういうのが徐々に出始めていると思う」と語っていた。
そして、「二つ勝ったからどうとか、次は行けるとかいう考えを持つ人がいたら簡単にまた負け始めるだろうし、1試合1試合締めて、いい危機感を持ち続けてやっていきたいと思います」と気持ちを引き締めながらも、「後ろからニコニコ盛り上げてたらいい方向に行くんじゃないかなと思います」とポジティブな一面ものぞかせていた。
(山形担当 佐藤円)
2016/05/05 20:14