FC東京のFWムリキが1日、J3第7節・栃木戦で先発出場し、PKによる来日初ゴールを挙げた。試合は1-1の引き分けに終わった。
まさかのJ3出場だった。2日前のJ1・1st第9節・福岡戦は後半途中から出場。中2日での試合となったが、今回は「自分から試合に出たいと直訴してきた」(安間貴義U-23FC東京監督)という。
4月初めにFC東京に加入したムリキだったが、カタールのアル・サッドを退団後は試合から遠ざかっており、さらに足の手術の影響もあってコンディションは万全ではなかった。そのためJ1では時間限定の出場が続いていた。そんな中、「ようやく練習でも負荷をかけられるようになった。先発で行ける自信が出た」(ムリキ)ことで、今回試運転の意味合いでJ3出場となった。
ムリキの代名詞とも言える、スピードに乗ったドリブルからのシュート。その形はこの試合でも随所に見られたが、フルパワーのプレーまではあと少しだという。かつて広州恒大(中国)に所属していた13年には、ACL優勝と大会得点王にも輝いたストライカー。J3の舞台でPKではあったが、いきなりの先発でゴールを挙げるあたりは、さすがのタレント力だ。
「試合は約3ケ月ぶり。最後にカタールで挙げたゴールも覚えていないぐらい(笑)。いま、私たちのトップチームは厳しい状況(公式戦5試合勝利なし)にある。私の一番の目標はトップチームでゴールを決めて、チームに貢献すること。この状況をみんなで乗り越えたい」
本領発揮まで、あと少し。アジアの舞台でJクラブを震撼させたFWが目覚めを迎えるときが、すぐそこまで来ている。
写真:六川則夫
(FC東京担当 西川結城)
2016/05/01 19:30