J2二年目の金沢は、現在2分4敗、6戦勝ちなしの21位。昨季は堅守速攻スタイルで快進撃を見せたが、いまは失点が多く、苦しんでいる。C大阪戦から3-3-2-2のシステムを採用し、横浜FC戦ではボランチの熊谷アンドリューを前線で起用しており、チームはベストの組み合わせを模索中だ。運動量とパスセンスを兼ね備えた可児壮隆が、前節はベンチ外。競争は熾烈を極める。
チームはまだまだ発展途上とはいえ、未勝利の事実は重い。そうした中、横浜FC戦で今季初ゴールを挙げた安柄俊のプレーは期待感を抱かせる。ボールの収まりが良く、ゴールに向かう推進力が安の強み。町田戦から中盤で起用され、攻撃の起点としてチームに貢献している。前線からポジションを一つ下げたことで心境の変化もある。
「ジェフにいた頃は、ゴールを決めたい気持ちが焦りにつながっていた。町田戦から中盤のポジションで試合に出ている。ゴールを狙いつつ、攻撃と守備の両方で勝利に結びつくプレーをしようという気持ちが強い。チームの勝利が最優先」と話しているが、横浜FC戦でチーム最多となる5本のシュートを放つなど積極性が光る。今節の相手は千葉。
「短い間だったが、サポーターの方にもたくさん応援してもらった。なかなか結果が出なくてうまくいかない半年間だった。初めての移籍で成長させてもらった部分も多々ある。久しぶりにフクアリでプレーするのは楽しみ」と安は古巣戦を待ち望む。
(金沢担当 野中拓也)
2016/04/05 14:00