神戸が誇る鉄人・北本久仁衛はクラブを代表する読書家として知られている。最も好きなのは時代小説だが、18日の練習後の取材中、片手に持っていたのは堂場瞬一氏の警察小説だった。
堂場氏の作品を「好き」だと北本は言う。「堂場さんの作品はいろいろ読んでます。鳴沢了シリーズとか、失踪課シリーズとか」。社会悪と対峙しながら主人公・鳴沢の葛藤を描き出す『鳴沢了シリーズ』、突然姿を消した愛娘の行方を探し、その一方で失踪人捜索を行う部署で働く高城賢吾を描いた『失踪課シリーズ』など、北本の口からは堂場氏へのリスペクトがうかがえた。さらに、「『新宿鮫』(大沢在昌著)みたいなハードボイルドというより、堂場さんの作品の方が好みです」と、人の情感をリアルなタッチで描き出す作品にほれ込んでいるようだ。
ちなみに、北本が堂場氏の作品を読むようになったきっかけは、「ガクトが面白い」と言っていたから。現在FC大阪で活躍する元チームメートで無二の親友、近藤岳登の影響であることを明かしている。
(神戸担当 小野慶太)
2015/11/19 07:17