24節の京都戦は0-1で敗れたが、前半は立ち上がりから組織的な守備で京都に決定的な場面を作らせず、攻めても相手の薄いスペースを衝いてチャンスを作った。敗れたとは言え全く手が出なかったわけではなく、狙い通りのサッカーを実践し、高木監督も「選手たちには満足している」と振り返った。
試合後の会見では戦術ボードを持ち込み、両チームの選手を見立てたマグネットを動かしながら、この試合での狙いを解説。これには京都から来たメディアの方も驚いたようで(熊本のメディアにとっても決して普通のことではない)、監督の話に耳を傾けていた。
その後ミックスゾーンに移って選手のコメント取材をしている途中のことだが、熊本のチーム関係者から「監督が呼んでますよ」と声をかけられたので行ってみると、会見で話し足りなかったことを具体的に補足して説明してくれた。実際、立ち上がりの場面をはじめ、チャンスになった場面はそうした狙いから生まれたものだったことが分かった。
会見の席でボードを使って説明した理由を問われ、「選手たちの頑張りを伝えるのも僕の役目」と話したが、前半が狙い通りだっただけに余程悔しい敗戦だったに違いない。
(熊本担当 井芹貴志)
2012/07/18 17:02