キム・キョンジュンの新加入記者会見が7月20日に行われた。韓国の高麗大学を経て、フランスのFCジロンダン・ボルドーやSMカーンに所属し、直近ではカタールのアル・ラーヤンSCでプレー。世代別の代表経験を持ち、同郷のキム・ジョンミンに尋ねたところ高麗大学も韓国ではサッカー名門校とのこと。
以下、記者会見で岡田強化部長からの選手紹介と質疑応答。(一部抜粋)
■岡田強化部長からの選手紹介
「2014-2015のシーズンはカタールのアル・ラーヤンSCでプレーしていました。先日のカンファレンスでもお伝えしましたが、得点力を上げていくためにアタッキングサードでの積極的な突破が必要と感じた中で、年齢やプレースタイルを踏まえた上で調査していました。その中で、彼はいまの徳島に少ないタイプであり、周りの選手を生かしていける選手だと判断して獲得しました。新しい選手が入ることでチーム内競争を高めて、より目標を達成できるようなチーム編成をしていきたいと考えて獲得しました。
各年代別代表に選出されていて日本とも対戦経験がありますし、U-20のコロンビア大会(2011 FIFA U-20W杯)では決勝トーナメントで残念ながらスペインにPKで敗戦しましたが、そのときから良いプレーをしていました。自分は2011年の世界大会前に初めて3試合見ましたが、そのときにも良いプレーをしていた印象があります。その後はヨーロッパに行って、今年はカタールでプレーしていました。中央に入ってというよりはサイドに開いてサイドから仕掛けて行くタイプの選手で、(アル・ラーヤンSC)では左サイドのプレーが主だったのですが、U-20のときも前所属チームでも、両サイドでプレーしていました。中でコンビネーションを使ったりする選手は徳島にも多いですが、その中でサイドに開いて突破していくタイプの選手を増やしていきたいと考えました」
■キム・キョンジュンの挨拶と質疑応答
徳島に入団することができて光栄です。自分の良い所をどんどん出して、良い成績をあげられるように頑張ります。1日でも早くチームに慣れて、良い成績を上げられるように頑張ります。よろしくお願いします。
——プレースタイル、得意とするポジションなどを教えてください。
「自分の良さはサイドから突破して、スピードを生かして力を持ったプレーをする所だと思っています。主なポジションは左サイドでした。前所属チームでは両サイドともにプレーしていました」
——直近の所属チーム(アル・ラーヤンSC/カタール)での個人成績を教えてください。
「カップ戦を含め、24試合に出場して4ゴール16アシストしました」
——ニックネームや呼び名はありますか?
「自分の名前で呼ばれたいのですが、読みが難しいので『カジ』と呼んでいただいて大丈夫です。フランスでは(Kyung Jung/キョンジュン)の『KJ=カジ』と呼ばれていました」
——背番号『8』。ここ数年、徳島ではキャプテンシーがあり、チームを支えてきた選手が背負っていました。それを引き継ぐことに関して思うことは?
「背番号にこだわりを持つタイプではありませんが、以前の『8』の選手よりさらに活躍できるようにしたいと思います。そうすることが、これまで背番号『8』を背負ってきた選手に対しての感謝の気持ち(リスペクト)を示す方法じゃないかと思っています」
——岡田強化部長にお尋ねします。登録については何節からでしょうか?
(岡田)「登録は現在進めているところです。国際移籍になりますので国際移籍証明書とビザを揃える関係があります。早ければ今週の金曜日ですが、実際はそのタイミングは難しいと思いますので、現場とも話をしているのは第27節・千葉戦以降をメドに、登録することを考えて準備しているところです」
——合流してチームの雰囲気や練習環境はいかがでしたか?
「第24節・岡山戦(3○0)で初めて徳島の試合を見ましたが、良い試合だったと思います。岡山戦のような戦いを続けられれば上位のチームにも勝つことができて、さらに良い成績になると感じました。(練習に合流して)チームメートになった選手からは自分から話しかける前に周りから話しかけてくれて早くチームに慣れることができると感じました」
——先ほど前所属チームの個人成績の話がありましたが、ゴールを決めるタイプというよりはサイドを使ってラストパスを出すタイプなのでしょうか?
「右利きで左サイドからカットインしてシュート、縦に突破してクロスというプレーをやっていきたいと思っています。右利きですが左足も使えます」
——両足とも利き足のように使えるということですか?
「はい、そうです」
受け答えがハキハキしていて、表情も豊か。大学を経て、直ぐにヨーロッパへ移ってサッカー経験を積んできたことも影響しているのか、初めての日本に物怖じする様子はなかった。練習後の別メニューでは内田裕斗とランニングしながら、言葉が伝わらないながらもお互いにコミュニケーションを図ろうとする積極性が見えた。チームの良い刺激となり、全体のレベルアップにつながることを期待したい。
(徳島担当 柏原敏)
2015/07/20 19:43