平本一樹が好調だ。ここまで15試合に出場して5得点。すでに13年、14年シーズンの得点数は超えており、10年以来の二ケタ得点、あるいは06年に記録した自己最多の15得点にも届きそうなペースである。
4日の練習後、その理由を問われた平本は、「今年はやっぱりメンタル」だと言った。子供が生まれてから昨季までは、「メラメラしている部分が消えてしまっていた」そうだが、「もともとあった刺々しさというか、そういうのが出てきている」と話す。
確かに今季、必ずしも良い面ばかりではないが、ピッチの上で喜怒哀楽を率直に表す平本の姿が見られる。そうなった理由は二つあり、「普段の練習からすごく気持ちよくやらせてもらっている」ことと、「サッカーをもうヴェルディで辞めるという、自分の中で割り切って入った一年」だということ。それらが、平本に大きな熱量を与えたようだ。
「私生活は丸くなんなきゃいけないし、そもそも尖っていたか微妙なんだけど」と語って、笑わせてくれる平本だが、熱い思いを持ってチームを最前線からけん引している。
(東京V担当 石原遼一)
2015/06/04 20:28