「俺らは(リーグの)34試合が終わったあとに2部への入れ替え戦が1カ月で10試合あった」
ナビスコカップ準決勝進出チームである川崎Fは今週の日曜日から数えて7日間で3試合を行う過密日程を控える。それに際して風間八宏監督にドイツ時代の経験を問うてみた際に、返ってきたのが冒頭の言葉である。1カ月に10試合というのは想像を絶するハードさであるが、その理由は「3部はリーグが5つに別れていたから、1位のチームが5つ出てくる」当時のレギュレーションゆえ。しかし「選手のときは辛くなかったね、若かったから」と笑う。
その話題に端を発して監督が経験したドイツ時代の思い出を幾つか聞いたのだが、印象的だったのが自身が右足首を負傷したときの話。「ドルトムントとの試合で、3人くらい抜いてやろうかと思ったら相手は頭に来たのか、足を削ってきた。手術もしたよ」と笑いながら語ってくれた。技巧派の選手としてその名を轟かせた風間監督”らしい”体験談でもあり、この監督にしてこのチームあり、とあらためて感じさせられたものである。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2014/10/04 12:48