真剣な表情が一瞬にして緩んだのは、“水戸の司令塔”小澤司の話題を振った時だった。
「僕の大学時代の師匠なので、試合をするのが楽しみ。『ここに出してほしい』というところにパスを出し続けてくれた先輩。シュートもすごくうまくて、シュート練習の時には、司君のあとに付いていっていましたから」
“小澤ラブ”を公言して止まないのは、栃木のエースに成長した瀬沼優司だ。瀬沼と小澤は筑波大学の先輩・後輩の間柄、と書こうと思ったが、どうやら瀬沼の話を聞いていると、その枠を超えて師弟関係にあったようだ。
今季J2・8試合で6ゴールを挙げている瀬沼は、「敵同士だけど同じピッチに立てるのはうれしい。自分の成長した姿を見せたい」と、リスペクトする小澤との対戦を待ち切れない様子だった。本当に心酔しているんだな、と如実に伝わるくらいに。それと同じほどハイテンションで、「(小澤が)うまいのは分かっている。そこをつぶしたい」とも宣言。師弟対決は見物だ。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/04/24 22:17