リーグ開幕から3連勝と波に乗る鹿島はベンチの雰囲気も最高潮だ。前節・鳥栖戦では、19歳の豊川雄太がゴールを決めると、アップゾーンで体を温めていた選手たちが次々とベンチ前に飛び出し、そのゴールを祝福した。
「ベンチにいる人は少なからず悔しい気持ちを持っていますが、それが悪い方向ではなく良い方向に出ている」。そう話すのは、セカンドGKとして3試合をベンチで見続けてきた佐藤昭大。ベンチからのスタートである悔しさをそれぞれの選手が持ちながら、その悔しさを出場したときのパフォーマンスに変える良い流れが生じていると感じていた。
ただ、大会が変われば知らず知らずのうちに試合に臨む気持ちも変わってしまうモノ。特にナビスコカップ初戦は、良い流れを継続しつつ、その勢いに乗るだけでは足をすくわれかねない難しさがある。
「一番怖いのが気持ちの部分。みんながこれまでと同じ気持ちで入れば大丈夫だと思う。明日出ることになったらしっかりやりたい」
普段から、試合の出番が来ることを想定しながら練習に取り組んできた佐藤。例年どおりなら出場機会が巡ってくるナビスコカップ初戦を前にしても、意気込むというより、普段の姿勢を貫いていた。
(鹿島担当 田中滋)
2014/03/18 22:13