練習からチームを引っ張り、苦しいときこそチームを鼓舞する。岐阜の精神的支柱と言えば、キャプテンの服部年宏である。
ただ、木谷公亮もそれに近い存在となっている。今季途中加入ながら、ライン統率にビルドアップ、そして足りなかった声をチームにもたらした。その存在感の大きさは、これまで服部が何度も説いてきたことからも明らかだ。
そんな木谷に「ハットさんが二人いるみたいです(笑)」と伝えると、「とんでもない(笑)」と照れ笑い。「そりゃそうでしょ。J1で優勝して歴史にも残るようなチーム(磐田黄金期)にいた人だし、Jリーグのすべてを知っているようなモノだから」。
「経験豊富な彼ですらそうなのか…」と、あらためて服部の偉大さに感服していると、木谷はさらに深い言葉をサラッと置いていくのだった。
「ハットさんがいるからというのが、岐阜に来た一つの理由でもあるし」
岐阜移籍の隠れた理由。それは深かった。
(岐阜担当 村本裕太)
2013/08/29 17:45