今節の相手・鳥取の印象は「(廣田)隆治がいる」。前節は親友の佐藤洸一と再会を果たし、今度は「かわいがっていた」後輩との再会を楽しみにしている。
そう表情を崩したのは前節・長崎戦のヒーロー・染矢一樹。追撃の同点ゴールとラストワンプレーの劇的決勝弾を叩き込み、夜の長良川を歓喜に巻き込んだ。
しかし元チームメートとの対戦を楽しみにする一方で、自身の話になるといたって冷静だった。2ゴールの活躍を問われても「点を取ったからといって、自分の中ではいつもと変わらない」と意に介さない。そして、そう平然と答えられるのは「誰よりも走って、チームメートを助けることしか考えていない」からで、それだけの自負があるからだ。
「僕が一番走れると思っている」
ウイングバックへポジションを移したことで、彼に求められる攻守の活動量は桁違いに増えた。いや、だからこそ、背番号11の背中は日に日に大きくなっているのだ。
(岐阜担当 村本裕太)
2013/06/13 18:54