29日に行われた阪南大との練習試合で、新ブラジル人のシンプリシオ選手が、“C大阪デビュー”を果たしました。「コンディションはまだ100パーセントではない」(シンプリシオ)ということで、出場時間は限定的なものになりましたが、ボランチでプレーし、体の強さ、両足から繰り出されるパスの正確さ、前に飛び出す迫力、といった持ち味は発揮していました。途中からシンプリシオ選手とボランチでコンビを組んだ井上翔太選手も、「簡単なミスをしないし、しんどい時に預けても正確につないでくれる」と一緒にプレーした感想を話していました。以下、報道陣に対する試合後のシンプリシオ選手のコメントです。
─C大阪で初めてプレーした感想は?
「予想していたように、いい感じでした。いい感じというのは、チーム全体が非常によく走るということ。だから僕としては、できるだけ日本のサッカーのスピードに合わせられるように、やることが大事になります。ただ、僕の強みとして、ヨーロッパでやっていた部分もあるので、そこは、時間をかけることなく慣れていけるのではないかな、と思います」
─シンプリシオ選手の考える、ご自身の特長、武器は?
「激しいディフェンス、それから切り替えの速さだと思います」
─前線に飛び出していく迫力も感じましたが?
「そうですね。戦術との兼ね合いにもよりますが、チャンスがあれば出していきたいです」
─ローマから日本に来る決断をした理由は?
「8年間イタリアにいましたが、環境を変えるべき時が来たかなと。そこでC大阪からの話が来たので、迷わず決めました。監督や選手に関する情報というのは、非常にいい情報をもらっていたので、迷わず決めました」
─現段階でのコンディションは?
「まだ100パーセントではないので、今週しっかりトレーニングをして、土曜日に出場の可能性があるのならば、チームに貢献できるよう、しっかりと準備をしていきたいです」
─監督からはどんな言葉をかけられた?
「まずはしっかり練習して、コンディションを整えるように、ということですね。それから、チーム、チームメイトといち早くなじむこと、溶け込むこと。ただ、もうシーズンは半年が過ぎているので、本当に試合に出ようと思えば一日も無駄にはできない。できるだけ早く、監督の望むように合流できればなと思っています」
─今、チーム状況があまり良くなく、救世主的な役割も担うと思うが?
「いや、僕は救世主では決してなくて。ただベストを尽くすことだけを考えています。チームを立て直す一員でありたいと、それだけを強く思っています。チームメイトのフォローやサポートももらいながら、頑張っていきたい」
─日本のサッカーについて、知っていることは?
「本当に走る量が多いですね。あとは、判断が速くないといけない。逆に言えば、判断よくプレーできれば、日本で成功できると思っています」
─大阪の暑さは大丈夫ですか?
「イタリアも暑いので問題ないですが、ローマでキャンプをやっていた所から比べると、確かに暑いですね。イタリア北部の、気温が15℃くらいの所でキャンプをやっていたので」
─ローマでのキャンプはいつごろまで、やっていたのですか?
「7月の5日から20日までやっていました。約2週間ほどですね」
─ご家族は?
「8月の中旬ごろに来日する予定です」
─チームでは何と呼ばれているのか?
「ファビオです。皆さんも好きなように呼んでください(笑)」
ムキムキの筋肉と、愛くるしい笑顔にギャップがあるファビオ・シンプリシオ選手でした。
(C大阪担当 小田尚史)
2012/07/30 21:32