「だから、守備の人間が(海外リーグに)挑戦することはかなりハードルが高いと僕も思っています。要は味方とのコミュニケーションなんです。僕が試合でセーブしたり、練習で良いプレーができたりするのも、すべてはコミュニケーションのおかげ。『いま、お前(DF)がこうしてくれたから、俺が防げたよ』、といったそういう関係なんです。ただ無言でシュートを止めているだけではない。止めたときでもDFに『もう少しこうしてくれ』とか、『あと1歩横だったら、お前がブロックできたよ』とか、そういう細かいことを試合中にどんどん詰めていくことが僕たち守備の人間の仕事。コミュニケーションがストレスなく咄嗟に取れないと、多分うまくいかないと思います」
「麻也とは実は同じチームで戦ったことがなかったんです。五輪代表が初めてでした。これまでの麻也の印象は、足元がうまくて、ヘディングが強い選手だった。昔から、もう中学生のころから知っていますが、当時から大きかった。でも一緒にプレーして分かったことは、彼は一番危ないところを抑えられる能力を持っているということ。僕もいろいろなCBと一緒にプレーをしてきましたが、麻也の危険を察知する能力はやはり高い。例えばクロスが入ってきたときに、ここが一番危ないというところを消してクリアするとか、足が速い選手とスペースに出て走り合いをしても、そのスピードを想定して先にポジションを取って抑えるとか。そういう感覚は、五輪のときから『すごいな』と思っていましたし、プレミアに行ってさらに上げていったと感じます。麻也もCBとしてプレーすることの難しさをすごく感じる中でやっているから、意識も高くなっていったのではないでしょうか。昨季はなかなか試合に出られなかったぶん、今季はたくさん試合に出てほしい。プレミアの1年目、麻也がバリバリ試合に出ていたころは、代表で顔を合わせたときも『ファン・ペルシーはヤバかった』とか『ルーニーはすごい』とかそういう刺激的な話がたくさんできていた。もう一回、僕も麻也対ファン・ペルシーを見たいですからね」
(BLOGOLA編集部)
2014/08/22 17:08