そんな水戸のクラブ経営について、村井チェアマンは「経営改善計画やJ1昇格へのビジョンなどについて、ただ掛け声だけでなく、具体的に段階を組んで動くことができている。PDCAサイクルなど経営手法にチャレンジしているし、事業計画とアクションプランを動かしている。実際に水戸に来てそういうことを確かめてみたかった。すごく良いクラブだと思う」と高く評価。「スタッフ全員が連動してプランニングしている姿は一つのモデル。私としては検証してみたいモデルですね」と語った。
さらにピッチ内についても、「柱谷監督『走りきる』『やりきる』をコンセプトにチーム作りを行っていますが、突き詰めると、僕の見たいサッカーはそこにあるんです。なので、水戸がそういうプレーを年間を通してやってくれて、お客さんが平均5千人を超えるようになって、上位争いするようになっていくというサイクルになれば、僕は『こういうサッカーを見たいんだよ』ということを世の中に発信できるようになる。そういう意味で期待しています」と目を輝かせながら水戸のスタイルを賞賛した。
クラブの経営難など暗い話題が多いJリーグにおいて、市民クラブとして地道に成長を続ける水戸の歩みは一筋の明るい光になる可能性を秘めている。村井チェアマンはその期待を込めて水戸に足を運んだと考えられる。
果たして、水戸はチェアマンの期待にこたえるクラブとなれるか。
(水戸担当 佐藤拓也)
2014/03/25 11:48