鳥栖は15日、鳥栖市内の北部グラウンドで2019年シーズンの初練習を行った。
10時から始まった練習はフィジカル系のサーキットトレーニングやパス回し、ポゼッションゲームなど約2時間、みっちりと行われた。始動してからしばらくの期間はフィジカルコンディションを上げる目的で走り込みが続くのが一般的だが、この日は行われず。ルイス・カレーラス監督にその意図を尋ねると「サッカー自体は常にボールを使うスポーツなのでフィジカルコンディションもボールを使いながら求めることが十分にできると考えています」という答えが返ってきた。
「もちろん、タイミングを見て、400m、800m走るトレーニングが入ることはあるかもしれません」と走り込みのメニューが今後、入ることは否定しなかったが、「試みているのはどれだけ試合に近づけてやれるか」と話す。また、説明を続けていく中である人物の言葉を引用する場面もあった。
「FCバルセロナで有名なフィジカルコーチにパコ・セイルーロという方がいるんですが、その方が言っていることは『外に出て、グラウンドを回るのに何の意味があるんだ。サッカーをするんだ』というところ。実際にゲームの中で起こっていることをやるのが非常に大事」とカレーラス監督はあくまでも実戦をイメージしながら、フィジカルコンディションも上げていくことを狙いとしているようだった。
「ボールを持つことに慣れて、そういう欲求をたくさん、持って、そのうえで試合に勝つというところを意識させたい」。開幕までの約5週間という時間での取り組みについて、カレーラス監督は語った。新体制の鳥栖が目指す新スタイルの定着、まずはその一歩が始まった。
写真:杉山文宣
(鳥栖担当 杉山文宣)
2019/01/16 22:44