小学生のころから慣れ親しんだ黄色のユニホームに別れを告げ、今夏・名古屋に完全移籍した中谷進之介が初の古巣戦に挑む。
「正直、柏とは残留争いのライバルとして戦いたくなかった」と中谷。本紙のコラムにもその思いを書きつづったが、ここでは書ききれなかった意気込みなどを紹介する。
「名古屋のバスで行って、柏のホテルに泊まるのは違和感がありますね」(中谷)とは、古巣対決ならではの感覚だろう。思い出の多い日立台に敵として立つ姿は想像できているようだ。そんな中で対決するにあたり要注意選手を聞くと、「全員かな」とはぐらかした。
しかしさらに突っ込むと、「クリス(クリスティアーノ)とJ(伊東純也)の両翼はJリーグでも屈指。純也くんは日本代表にもなったし、あの人がいて助かったことも多いので、そこはポイントとして抑えたい」と、3つ年上の快速ドリブラーの名を挙げた。
その伊東が活躍した代表戦もしっかりチェックしていた中谷。パナマ戦の伊東のゴールを喜びながら、世代別の日本代表で一緒に戦った南野拓実からも刺激を受けたようだ。「拓実くんもすごかったですね。U-19で一緒にプレーした時は拓実くんのチームで、僕はついていくだけだった」と懐かしむ一方、「やはり(代表の)候補に入れるようになりたい」と、中谷も代表への欲が出てきた。
日本代表に選ばれるためには来季もJ1で戦うことが重要。くしくも古巣対決が残留争いの大一番となってしまったが、柏戦を落とすと、ことさら危険ゾーンにはまり込むこと必至。そうならないためにも中谷の活躍が必要不可欠だ。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/10/19 14:42