明治安田J2リーグ第31節・愛媛戦を0-0で引き分け、連敗を6で止めた翌日の9月2日、新潟の選手たちは食事会を行った。3月と6月にバーベキューを行って以来、ひさびさの食事会。主催したのは選手会長の堀米悠斗だ。「これで何かが変わるというわけでもないだろうけれど、みんなでもう1回、頑張れればと思って」。
前選手会長だった端山豪が8月15日に栃木へ期限付き移籍したことに伴い、会長職を引き継いでの初仕事。堀米自身は左脛骨疲労骨折の手術を6月に行い、現在はリハビリ中だが、J2で19位と低迷するチームを一つにするため「いまの自分にできること」を考えての提案だった。
2週間前から予定していたこの日。練習前、中野幸夫社長から自身の今季限りでの辞任意向と是永大輔専務の就任予定、また2日付けで木村強化部長が退任し神田勝夫氏が就任したという、大きな人事変更が伝えられた。「トップが変わる原因は、結果が出ないから。その一番の責任は、選手にある。もっとサッカーに向き合う姿勢を高めないといけない」と事態を重く受け止めつつ、大事なタイミングで、選手同士でコミュニケーションを深め合う、非常に有意義な会となった。
愛媛戦の前日、「勝ってこいよ」とチームメートを送り出し、自身も流れを変えようと、髪を金色に染めた。「流れ、変わりましたね。連敗を止めて、方向を変えてくれた。あとは勝ちに向かっていくだけです。出られる人が、次の試合でやってくれると思います」。
いまは目安となる約1カ月後の復帰に向け、コンディションを順調に上げている。「痛み止めを飲めばすぐにでもやれる気はするけれど、しっかり治すために、いまは気持ちを抑えながらやっています」。常にチームを思い、行動できる男が再びピッチで力を発揮する日は、そう遠くないはずだ。
(新潟担当 野本桂子)
2018/09/05 09:56