8月に入って3戦3勝。開幕から続いた低迷から一転、京都に上昇ムードが漂い始めている。中でも、ラッキーボーイと言える存在となっているのが、JFLのFC大阪から7月に移籍してきたジュニーニョである。
強力な右足のキックとテクニックに加え、プレッシングやセカンドボールへのチャレンジなど献身的なハードワークも「自分の武器」と話す小柄なブラジル人アタッカーは、加入直後から攻守に存在感を発揮。そして、J2第27節・山形戦から先発起用され始めると、そのアグレッシブなプレーにけん引されるように、7月まで一度も連勝がなかったチームが、連勝をスタートさせた。
ジュニーニョは、「3連勝できたのは、まずチームメートの力があったから」と謙遜しながらも、その3戦すべてに先発出場したことでチームを好転させた感触は得ている様子。「自分がチームに貢献できていることは、すごくうれしく感じています」。そう言って顔をほころばせる。
前節・山口戦では25分にJ2での初ゴールを記録した。「点を決めた瞬間は頭の中が真っ白になりましたよ(笑)」と笑顔で振り返るも、相手DFやGKともつれながら気持ちで押し込んだゴールの形については、「あれは自分のスタイルではありません。いままで自分が決めた中では一番簡単なゴール」と強調する。
「ペナルティーエリアの外からでも、いつもゴールは狙っています。そういうミドルシュートのほうが自分らしい」。本領発揮はまだこれから。ジュニーニョの得意の形がゴールに結びつき始めたとき、京都はさらなる上昇気流に乗ることになりそうだ。
(京都担当 川瀬太補)
2018/08/21 19:52