12日、新潟は聖籠町の専用練習場で明海大と練習試合を行い、1-1で引き分けた。
先制点は19分に新潟。右サイドを仕掛けた伊藤優汰のクロスに、左サイドハーフの位置から中央へと走り込んでいた渡邊凌磨が頭で押し込んだ。「優汰くんからいいボールがきたので、当てるだけだった。ヘディングはドイツに行って得意になりました」と渡邊。7月にインゴルシュタットから加入し、第25節・東京V戦からリーグ戦3試合連続途中出場していたが未得点。これが新潟での初ゴールとなった。
チームは前日のJ2第28節・栃木戦に0-3で完敗し、4連敗で19位と低迷中。鈴木政一前監督の解任を受け、暫定的に指揮をとる片渕浩一郎ヘッドコーチは「昨日のサブメンバー、メンバー外の選手のアピールの場」と位置づけ、「個人で輝くより、チームを輝かせることができるか。そういうところをポイントに見た。少なからず、見えた選手もいた」と、この試合を見つめていた。渡邊については「『決めて、やる』という遂行力があるが、状況やエリアに応じて『やめる』という選択肢ももってやれるといい」とその伸びシロを語った。
渡邊自身も「まだ迷いながらやっているし、ミスも多かった」と振り返る。「味方に合わせるのか、個人の判断でいくのか。プレスももっといけるけれど、自分一人だけいって周りがついてきていないときもある。ついてくることを求めたいし、一人でいくのではなく周りに合わせることも必要」と、ピッチの中で感じとりながら、連係向上に努める。
ただ、攻撃的選手として、得点はアピールの第一歩となった。「もっと試合に使ってほしい。こういうところで結果を見せて、使わざるを得ないようにしたい」。J1復帰へ向け、巻き返しが必須なチームの救世主に名乗りをあげる。
写真:野本桂子
(新潟担当 野本桂子)
2018/08/12 18:46