J2前節・金沢戦で見事なクロスで岸本武流の決勝ゴールをアシストした水戸のジエゴ。「練習で常にいいクロスを上げることを意識して取り組んできて、それが結果につながってよかった」と笑みを見せた。
ポイントはクロスを上げる前の動きにあった。左サイドで木村祐志がボールをキープした際、ライン際でジエゴはマーカーと動きの駆け引きを行い、一度後ろに下がるふりをして、相手をつり出しておいて、裏のスペースへスプリントをかけて抜け出した。フットサルでよく使われる「バックドア」というステップを使って、フリーの状態を作り出したのだった。
「ブラジルではほとんどの子供がフットサルをやっている。僕もそうだった」とジエゴが振り返るように、少年時代はフットサルチームに所属していたという。そして、フットサルチームの監督がサッカーチームの監督になることが決まり、ジエゴはその監督にスカウトされてサッカーをはじめたという。それ以降、サッカー一筋でやってきたジエゴだが、「フットサルをやってきた経験が生きている」と語る。前節のゴールはまさにそれを実証したと言える。
「まだコンディションは100%ではないけど、これからもっと上がると思う」と語るジエゴは「コンディションが上がれば、もっとパフォーマンスもよくなる」と自信をのぞかせる。左サイドの“槍”として試合を重ねるたびに存在感を発揮しているジエゴ。これからさらにその鋭さに磨きをかけていくことだろう。
(水戸担当 佐藤拓也)
2018/04/20 11:57