ACL第5節の済州戦を2-1で勝利し、グループステージ突破へ望みをつないだC大阪。この試合ではチーム最古参の酒本憲幸がキャプテンマークを巻いた。「昨季のルヴァン神戸戦(ルヴァンカップ第6節)以来」となる酒本主将に率いられたチームで奮闘を見せたのが、柿谷曜一朗だ。決勝点となった2点目を決めただけではなく、攻守の切り替えでも率先して動き、チームをけん引した。
試合翌日のリカバリー後には、「やっぱり、この選手のために、という気持ちにさせてくれる選手。この人と勝ちたい、という気持ちにさせてくれるし、みんなもそういう気持ちの中で、自然と動きもよくなったんじゃないかな」と試合を振り返った。
昨季のシーズン序盤、酒本に出場機会が訪れなかった時期、「あの人と話していたら、すべてを忘れさせてくれるし、ラクになる。僕にとって、チームの中では一番、大きな存在の人。だからこそまたキレキレになって、早く試合に絡んでほしいし、また一緒にプレーしたい。このまま引退するとかは、絶対に許さへん。あの人は絶対、やる男なんで」と話していた柿谷。
その意味では、酒本にとっても特別な一戦は、それ以上に、彼を慕う柿谷にとっても忘れられない一戦になったことだろう。今季のリーグ戦初勝利を挙げたJ1第5節・湘南戦に続く公式戦連勝で、また一つ、C大阪が勢いづいたことは間違いない。
(C大阪担当 小田尚史)
2018/04/05 18:31