神戸FW大槻周平の″左足″が絶好調だ。23日のトレーニングで行われたシュート練習。力強い左足ショットを繰り出す背番号33に、守備陣からは「左足で打たせるな!」の声が飛んだ。大槻は利き足であるその″左足″で、チームの公式戦2連勝に貢献している。
まずは14日のルヴァンカップ鳥栖戦。勝利を決定づけるゴールを決めた大槻だが、右サイド裏に抜け出したあと、ボールを持ち替えた。「右足っていう選択肢はなかった。相手をチラッと見たら(寄せが)間に合いそうになかったんで」と落ち着いて″左足″ショットを突き刺した。
さらに18日のJ1第4節・C大阪戦。先制ゴールを挙げたのは藤田直之だが、その前に左サイドから″左足″でクロスを入れたのは大槻だ。あのプレーには今季、自身に求めるプレーのイメージがあったようで、「今年はしかけることを意識している。しかけることで(鳥栖戦の)得点も生まれた」という。鳥栖戦で出した結果を、リーグ戦の先発出場につなげた大槻の面目躍如のひと蹴りだった。
その大槻は練習後、藤田と対面ロングリフティングをするのが定番となっている。「あれやったらうまくなるんスよ」と笑顔を見せ、23日の練習後には、三原雅俊と安井拓也が″練習参加″。四角形を作りながらトライしたが、大槻は「今日はあいつらも入れてやったんですけど、ダメ。もう入れてやらない」と厳しくも二人のテストは″不合格″だったようだ。
自分に厳しく、周りにも厳しいハードワーカー。″左足″にも″しゃべり″にも磨きをかけつつ、「シーズンはここからなんで」と気合いの言葉で長く続く戦いをにらんでいた。
写真:小野慶太
(神戸担当 小野慶太)
2018/03/23 21:06