専有できる練習場を持たず、練習環境の改善がクラブの課題とされている讃岐だが、28日の練習で、あらためてその厳しさが浮き彫りになった。
「大事な試合前日に“これ”ですよ」
地元・香川県出身、エースナンバーを背負うMF高木和正の口から思わず愚痴がこぼれるのも無理はない。J2残留に向けた大事なアウェイ町田戦を翌日に控えた試合前日、チームに用意された練習場は土のグラウンドだったからだ。
県下で高校サッカー選手権の県予選が行われていることもあり、通常よりも練習場の確保は困難を極め、27日午前の時点で練習場を確定できず。チームは行き場をなくした中、すがる形でクラブのアカデミーが押さえていた“土”のグラウンドを拝借して練習が行われた。
選手たちは雑草の生い茂る広場でウォーミングアップを済ませると、土のグラウンドで調整を開始。あらかじめ26日に前倒しで練習メニューをこなしていたため、この日は軽めの調整にとどめたが、それでも降りしきる雨で水たまりだらけの土のグラウンドでは実戦のフィーリングも思うようにつかめず、やや消化不良気味のまま遠征へと出発することになった。
かねてから練習環境の改善を訴え続ける北野誠監督はこの状況に苦笑いを浮かべると同時に、「高校生、子どもたちが大事な試合をできることは喜ばしいことだし、自分たちがその場を奪うつもりはない。だからこそ(チームが)専有できる練習場を」と専有練習場およびクラブハウスの創設をあらためて切に願った。
写真:松本隆志
(讃岐担当 松本隆志)
2017/10/29 07:00