19日、アイスタでMF杉山浩太の引退発表記者会見が行われた。
杉山は小学校5年生で清水のサッカースクールに入り、03年にトップチームに昇格。08、09年は柏に期限付き移籍となったが、所属としては清水一筋であり続けてユニフォームを脱ぐことになった。「『長い間いるな』と思っていたが、(清水のスクールに入ってから)20年を超えているとは思わなかった。いま思い返すと、あっという間だったような気がする」と振り返った。
杉山は昨季J1に昇格してから、「最後の1年の気持ちでやろう」と思っていたという。しかし、「体のこと、年齢のこと、自分のプレーのこと、すべてを踏まえた上で」引退を決意することになった。
「今年1年間、サッカーを始めたときの自分を裏切らないような終わり方をしたいなと思っていた」と杉山。今季は持病の悪化やけがなどが重なり、練習に参加できないことも多かったが、今週に入ってチームに合流している。チームはJ1残留争いをしており、残り5試合はチームの明暗を分ける試合になる。そこで、「自分はいま、チームメートから見られていると思う。いろいろな先輩の背中を見てきたが、いまの若手には、僕が見てきた背中の10分の1も伝え切れていないと思うので、最後にもう一つ見せたい」と意気込みを語った。
そして、こうつけ加えた。
「僕のちょっとしたプライドでもありますけど、“最後だから自分が出場する”ということはまったく望んでいない。あくまでもベストメンバーを選んでほしい」
そこを何度も強調するあたり、最後まで「浩太らしいな」と思わせる会見だった。
写真:田中芳樹
(清水担当 田中芳樹)
2017/10/19 20:55