J2第27節の長崎戦を2-0で勝利した湘南。その2ゴールをCKから決めたのはDFの島村毅だ。1点目はグラウンダーでマイナス気味に出されたボールに、アンドレ・バイアがスルーしたところを後ろから入ってきて右足を振り抜いた。また、2点目はマーカーに競り勝ってヘディングシュートを決めた。「気持ち良かったですね」。得点に飢える男が笑みをこぼした。
セットプレーの形はチームで練習していたものだった。「練習はもちろんしている。でも公式戦は相手がマークにどうつくのか分からない。その中で本当に練習どおりの形になるのはスカウティングとみんながしっかり合わせてブロックをしてくれているおかげ。(1ゴールの)名古屋戦もそうだけど本当に感謝しています」。長崎戦の2得点はチーム全員が生み出したハイライトでもあり、練習の賜物でもあったのだ。「(前日の)練習では豪快にフカしたんだけど、明日は絶対(ボールが)来ると思い、長い時間ずっとイメージしていた。ぶっつけでは決められなかった」(島村)。
しかし、この試合ではハットトリックのチャンスももちろんあっただけに本人も悔しさを見せる。「(53分の)バーに当たったシュートは『絶対決めてやる』という感じで入ったわけじゃないのに、良いところにいって『今日は決められるんだ』と思った(笑)。それで次のCKで決められた。やっぱり気持ちを入れないとダメだなと、あのとき思った。あれ(バーに当たったシュート)はもったいなかった。準備していたら絶対に入れられた」。
そして16日に迎えるのは千葉戦。2014年にフクアリで6-0の大勝した記憶が蘇るだろう。「あのときフクアリはすごくサポーターが来てくれて、本当に声援がすごかった。(客席とピッチが)近いし、声もどんどん響くし、応援がすごかったと感じた。それが6点につながった。だからまたお願いしますって感じですね」と島村が語るように、再びチームが一丸となり勝利を手繰り寄せたい。
(湘南担当 高澤真輝)
2017/08/15 17:38