今季、広島から期限付き移籍で加入し、開幕から全試合でゴールマウスを守っている増田卓也。しかし、「それまでが良くても次の試合で不甲斐ないプレーをすれば今までの積み重ねがなくなってしまう」と常々話すように、慢心は一切ない。愚直でひたむきな性格を示すその言葉からは、目の前の1試合に全力を尽くす気概がにじみ出ている。
そんな増田が大事にしているのはGKとしての存在感。「世界のどのリーグを見ても強いチームには良いGKがいる」。絶体絶命のピンチでチームを救うGKとしての存在感を、常に追い求めているという。シーズンも半分を折り返し、後半戦は1試合、1試合の重みも増す。今節は昇格を争うであろう松本との直接対決を迎えるだけに、増田のGKとしての存在感が問われる展開も十分に予想される。
「松本さんも強いチームだし、試合の中でピンチは必ず、数回はあると思う。そこを自分が確実に防げぐことで結果もついてくると思う、良い準備をして良い対応を心掛けたい」
前節・愛媛戦でもピンチの場面で存在感を示し、チームの勝利に貢献した。「トーナメント戦と似たような感覚で戦わないといけない試合が増えてくる。松本戦もそういう試合」とこの試合に向けて気合いもみなぎっている。この試合で完封を達成できれば目標とする1試合平均1失点以下のペースにも戻すことができる。リーグ最多の完封数を誇る長崎、それを最後方で支える守護神が松本に立ちはだかる。
(長崎担当 杉山文宣)
2017/07/14 23:52