福岡のMF山瀬功治の動きが軽やかだ。はねるようにピッチを駆けるようになったのはJ2第8節の長崎戦あたりから。それまでのフル出場は1試合だったが、長崎戦以降、前節の讃岐戦までの出場9試合のうち6試合、89分と88分の“ほぼフル”も合わせると8試合でピッチを走り切っていることになる。
軽快な動きが見られるようになったのは、入念な体のトリートメントに加え、移籍加入してチームのやり方に馴染み、チームメートとの連係が深まってきたことも関係しているだろう。だが、山瀬の話を聞いて思う一番の理由は別にある。
「過去にも経験はあったが、ここまで連続してボランチとしてプレーしたことはなかった。だからいま、毎日が新しい発見でいっぱい。オフェンシブなポジションでのプレーとは必要なスキルはもちろん、動きの質も異なる。細かく挙げればキリがないほど発見の連続だね」
そんな新発見の連続で毎日がとても楽しいのだ、と。「それこそ、サッカーをやり始めて30年近くが経つが、いまは“やり始めたころのような気持ち”でプレーしている」と言うのだ。
ワクワク感が動力源。山瀬の脚を軽快に動かしているのは、“あのころ”の気持ちなのだ。
(福岡担当 島田徹)
2017/06/08 17:47