神戸の右SB・藤谷壮が、20日に韓国で開幕するU-20W杯のメンバーに選出された。藤谷は「個で対抗するよりチームで戦いたい」と力強く意気込みを伝えた。
神戸の下部組織出身の藤谷は、クラブが発掘育成型の方向性を定める中、06年に発足したジュニア(現U-12)からひと筋で育ったプロ初の選手。昨季トップ昇格を遂げたが、その前年の15年、2種登録の際にJ1リーグ戦に出場するなど、そのポテンシャルは折り紙付きだ。
今季はここまでルヴァンカップの2試合に右SBや右ウイングバックとして出場。攻撃が持ち味だが、むしろ対人守備の粘り強さが光っている。藤谷は「守備は中学までは自信を持っていたけど、高校になるとついていけなくなることも多かった」と率直に話す。
徹底したパスサッカーが特徴の神戸U-18から対人守備に妥協を許さないネルシーニョ監督が率いるトップチームへ昇格し、さらなる向上心が生まれた。「言われたことを受け入れて、考えて、良い結果につながっている。ポジショニング、予測が大事。学べたと思う」と、持ち前の攻撃力に加え、守備でも自身のスキルアップを実感しているようだ。
U-20W杯への意気込みを聞かれた藤谷は「スピードが(自分の)特徴。長所を生かしたい。守備では1対1でドリブルがうまかったり、(日本人とは)足の伸びが違うと思う。経験したい」と気持ちの高ぶりを伝える。ただ、目下の照準は本日3日に行われるルヴァンカップ・鳥栖戦だ。「前線の選手とコミュニケーションをとってやりたい」と闘争心を沸き立たせ、チームのグループB突破に貢献したい気持ちを語った。
(神戸担当 小野慶太)
2017/05/03 10:21