10年の南アフリカW杯。カメルーン代表の10番を背負ったのが、徳島に加入したアチーレ・エマナだ。そのエマナが高知大との練習試合(45分×2本)に45分間出場。自ら挙げた1ゴールを含む2得点に絡む活躍で猛アピールした。
7月末に徳島への加入が発表されたエマナ。前所属のヒムナスティック・タラゴナ(スペイン2部)での全日程が6月頭に終了していたこともあり、加入後はコンディション調整を含めた別メニューの期間が続いていた。そして、8月下旬から全体練習に合流し、1週間全体練習を積んだあとの9月4日に行われた高知大との練習試合に姿を現した。加入直後に讃岐との練習試合で短時間出場していたエマナだが、コンディションが整い始めた状態で45分間という長時間でのゲーム形式への出場はこれが初めてとなった。
どんなプレーをするのか? 駆け付けたファン・サポーターも食い入るように見つめていた。誰の目にも明らかなのが、日本人では到底たどり着けないであろう強じんなフィジカル。その武器を持ってゴリゴリ突破し続けるタイプに見えがちだが、実際はポスト役やトップ下のような動きが随所に見られた。最前線でボールを収めてはたくだけではなく、そこからのスルーパスや周囲を生かす攻撃センスが見え、チームメートも特徴を把握すると、積極的にパスをつけてエマナを起点に攻撃に絡んでいく様子がうかがえた。
1週間後の11日にはJ2第31節の北九州戦が行われる。徳島のポジション争いはさらに激しさを増していくことだろう。
(徳島担当 柏原敏)
2016/09/04 18:01