9月3日の天皇杯2回戦・大分戦に向けた練習を開始した8月30日、甲府は雨の中、昭和町・押原公園グラウンドでフィジカルトレーニングとコンディショニング中心のメニューに取り組んだ。この日、クラブハウス横のスペースには、「甲州市かつぬまぶどうまつり」(10月1日)の関係者によって、メインイベントのぶどう飛ばしの距離測定シートや横断幕が持ち込まれ、練習上がりの選手にぶどう飛ばし(口に含んで飛ばす)を体験してもらい、告知に一役買ってもらっていた。ただ、台風の影響か強い雨が降ってきて、ぶどう飛ばしのスペースには小さな屋根があるとはいえびしょ濡れに。ダヴィが世界記録の8.72mを大きく超える10mの記録を出すなど、大いに盛り上がったが、一番のハイライトは最後に撮った集合写真だった。
多くの選手はシャワーを浴びて帰ったか、帰る準備をしているころだったが、イベント関係者が「選手と一緒に横断幕を広げて写真を撮らせてもらえないか」とリクエスト。クラブのスタッフがロッカールームの選手に声をかけると、盛田剛平を筆頭にその場にいた選手はわざわざ外に出てきて撮影に協力。一旦中に入ってからまた濡れる外に出てくるのは面倒だと思うが、機嫌よく出てきて写真に収まる選手たち。ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブの一員として自分たちがどんな人々にどう支えられているのかをしっかり理解して、感謝しているからこその行動だった。ただ、横断幕で足元が隠れると思っていたのか盛田は裸足、保坂一成はビーチサンダル、松橋優はスリッパなど、足元はスキだらけ。押っ取り刀で駆け付けたこの感じも含めて、甲府の一体感だと感じた。
(甲府担当 マツオジュン)
2016/08/30 20:15