震災の影響で今節がリーグ再開初戦となる熊本。その対戦相手が、復興支援で中心的な役割を果たした巻誠一郎の古巣・千葉というのも不思議な縁である。ただ、迎え撃つ千葉も約1カ月勝ちがなく負けるわけにいかない。
その中で開幕前から熊本との対戦を楽しみにしていた男が千葉の吉田眞紀人である。今季水戸から加入すると、長きに渡り巻誠一郎(現・熊本)が背負ってきた18番を引き継ぐこととなった。千葉県木更津市出身の吉田にとって、巻は幼少のころかの憧れの存在。それだけに、その番号を背負う重みは誰よりも理解をしている。
吉田は「巻さんは今回の地震でも誰よりも先に動いて素晴らしい行動をされていた。本当に人間的に尊敬しています」と語る。巻の活動に感銘を受け、20日に千葉で支援物資を集めた際には、藤嶋栄介などと、着ていたTシャツを汚してしまうほど懸命に、最後まで搬入作業に勤しんだ。
「18番を背負っている者として良いプレーができればと思います」と今節への意気込みを語る吉田。彼の特長は、巻と同じくがむしゃらでひたむきなプレーだ。そんな彼の活躍にも是非、今節は注目してもらいたい。
(千葉担当 松尾祐希)
2016/05/15 11:01