暇であればあるほど“良い”とういう職業って何? 警察官? 確かに。ゴールキーパー? それも正解。でも答えは……。
北九州は2月のキャンプ時から負傷者が絶えず。最も多い時で8人。シーズン序盤から選手のやりくりに苦しんだ柱谷幸一監督も大変だったろうが、負傷者のリハビリトレーニングを一手に引き受けていた永田良平トレーナー(写真右)も大変だった。
8人分のリハビリメニューを考えるだけでも大変だが、永田トレーナーの場合は、選手と並んで走ったり、筋トレにつきあったりと自らもメニューの一部をこなすので肉体的にもかなりハード。グラウンドでのメニューが終わると、都地(つじ)英雄トレーナーと手分けしてマッサージなどの体のメンテナンスも務める。
そんなハードな日々を過ごして来た永田トレーナーにもようやく穏やかな日々が。現在、リハビリに取り組んでいる選手は西嶋弘之(写真左)ただ一人となった。「暇そうですね」との意地悪な質問に「僕が暇であることがチームにとっては良いこと」と返す永田トレーナー。なるほど。キャンプ時より2キロやせたという永田トレーナーの顔を見ながら深く納得できた言葉だった。
ここまでの北九州は戦績(20位)の面でも苦しんでいるが、永田トレーナーが『暇になる』→戦力充実→チームは上昇気流へ、という流れが期待できる。ここから北九州の反撃が始まる。
(北九州担当 島田徹)
2016/04/21 22:55