川崎FのDF谷口彰悟が、地元・熊本に住む家族について語った。彼は地震の被災地である熊本県出身。実家は熊本市東区にあり、震源地となった益城町には姉が住んでいたという。両親二人と祖母、兄と姉の家族は無事が確認されたとはいえ、生まれ育った故郷が予断を許さない状況。大きな不安があっても不思議ではない。
「余裕があれば、現地に行ってボランティアでも力仕事でもやれればよかったけど、連戦なので…。僕はこっちに残って戦わなければいけない」。谷口は複雑な表情も見せた。しかし、そんな谷口を後押しをしたのは熊本にいる家族だった。
「『心配をしなくていいから、サッカーを頑張りなさい』と言われて、親の偉大さを感じましたし、こっちが元気をもらいました。兄と姉にも最終的にそう言ってくれました。僕の活躍で元気が出る人もいると思うので頑張りたいです」
曇りがかった心境を晴らせた家族の言葉。谷口はこれを力にし、被災地である地元に少しでも勇気を与えるために、20日のナビスコカップ第4節・柏戦に臨む。
写真:六川則夫
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2016/04/20 10:03