フリーマンとして白いビブスを身にまとった男は、身振り手振りを交えながらチームに活を入れる。
「キープ!キープ!取られるなよ!」。
あるいは、自身がミスをすれば「ごめん!ソーリー!」と一際大きな声を飛ばす。
この日のポゼッションゲーム中、こうした大声が何度も響き渡っていた。
12日、負傷中の田中マルクス闘莉王が合流している。
先週は別メニューのみにとどまった男も、この日の午後練習ではフルメニューを消化。誰よりも声を出して溌剌とプレーしていたその姿は、2戦勝ち星なしのチームにとって何よりの明るい話題だ。
16日の甲府戦に間に合うかどうかはまだ微妙だが、まずは合流したことに意味がある。
「(いるといないとでは)そりゃ全然違うでしょ」。
先週、楢崎正剛がそう評していたチームの大黒柱が、ひとまず1週間ぶりに帰ってきた。
(名古屋担当 村本裕太)
2013/03/12 21:30