C大阪にとっての激動の2シーズン(2014-2015)と再起の序章を描いた『桜は、かならず返り咲く』が2月24日に発売する。発売に向けて、ブロゴラでは短期集中連載を企画。第3回は2015シーズンからC大阪でプレーする玉田圭司にフォーカス。昨季の悔しさを知る選手の、今季に懸ける思いは強い。
C大阪は宮崎での2次キャンプを18日に打ち上げた。11日間で5試合行われた練習試合では新加入選手の活躍が目立ったが、昨季の主力である玉田圭司のプレーぶりも目を見張るモノがあった。
記憶に新しい昨季のアビスパ福岡とのJ1昇格プレーオフ決勝。関口訓充からのパスを受けた玉田が先制点を決めた瞬間、ヤンマースタジアム長居は地鳴りのような大歓声に包まれた。1-1のドローでJ1復帰がかなわなかった試合終了後、最も感情をむき出しにして悔しさを露わにしていたのも彼だった。
並々ならぬ決意で迎えた今季。大型補強がなされた前線は、し烈な争いとなった。それでも、玉田の自負は揺るぎない。
「自分にしかできないプレーがある。それが俺の強み」
その言葉どおり、出場したすべての練習試合で玉田はクオリティーの高さを見せ付け、3得点と結果も残した。「よく頑張っている。すごいな、と思わせるプレー」。大熊清監督も目を細める出来だった。柿谷曜一朗やリカルド・サントスといった新戦力とも息の合ったプレーを見せた。特に柿谷とのコンビはC大阪の新たな看板になり得る魅力も感じさせた。
「(柿谷は)自分と同じく、特別な感覚を持っている選手。細かい部分でも、ここに寄ってきてほしいな、と思うところに来てくれたり、ここにいるかな、と思うところにいたりする。そういうのは、教えてどうこうする部分ではないところ。相性はいい」
宮崎では一度も試されることはなかったが、彼ら二人による2トップも見てみたい。
新加入選手が増えた今季だが、昨季の悔しさをサポーターと共有しているのは玉田のように昨季からプレーしている選手だ。その悔しさを晴らし、今季こそ笑顔で終えるために。
「去年のような思いは絶対にしたくない。今年は優勝してJ1に昇格する」
目標に向かって突き進むチームの中で、その存在感の大きさは、昨季と何ら変わらない。
『桜は、かならず返り咲く』
セレッソ大阪、激動の2年と再起の始まり
2月24日発売予定(先行予約受付中)
定価:本体1,600円+税 判型:四六判 頁数:256頁
ISBN 978-4-908324-06-2
(BLOGOLA編集部)
2016/02/21 12:00