C大阪にとっての激動の2シーズン(2014-2015)と再起の序章を描いた『桜は、かならず返り咲く』が2月24日に発売する。発売に向けて、ブロゴラでは短期集中連載を企画。第2回は『開幕先発か。圧巻の新ブラジル人トリオ』。期待の新助っ人たちが、宮崎の地で躍動を見せている。J2制覇に、彼らの活躍は欠かせない。
8日から宮崎で行われている2次キャンプ。チーム全体で切磋琢磨する中で存在感を増しているのが新助っ人トリオ、FWリカルド・サントス、2列目のブルーノ・メネゲウ、ボランチのソウザの3人だ。開幕先発をつかまんとする能力の高さを見せている。
キャンプ6日目の13日。アビスパ福岡と行った練習試合(45分×4本)では、4-1と快勝した1、2本目でリカルドとソウザの試合を決定付ける力が遺憾なく発揮された。柿谷曜一朗のスルーパスに対して絶妙な抜け出しから裏を取ったリカルドのクロス気味のシュートが福岡のオウンゴールを誘ってC大阪が先制すると、前半終了間際には、福岡GKが不用意に味方DFにパスを付けたところをソウザが猛烈なプレスで奪い、そのままGKの頭上を越す技ありループシュートを決めて2点目。玉田圭司が決めたチーム3点目も、リカルドのクロスから生まれている。
圧巻は4点目だった。松田陸のロングパスを前線でリカルドが収めて落とし、ブルーノのスルーを挟んで、ソウザの左足から放たれたシュートがゴールに突き刺さった。
「助っ人勢のコンディションが思ったより早く上がってきている」と話す大熊清監督は、彼らがいることの“相乗効果”にも触れた。「プレーも献身的。彼らが献身的にやることで、日本人選手も献身的にやらざるを得ない。相乗効果を生んでいる」。ブラジル人トリオはそろってみな勤勉で、全体練習後もランニングを欠かさず、練習後には、グラウンドから数キロ離れた宿舎まで走って帰ることもある。
福岡戦があった13日は、リカルドの誕生日でもあった。夕食後にサプライズでバースデーケーキが贈られ、翌日の練習後には選手から手荒い祝福を受けて満面の笑み。なお、リカルドは日本のアニメ『聖闘士星矢』の大ファンでもある。「ブラジルでも放送されていて、かなりよく見ていた。いま、息子にも見せているよ(笑)」。
今季のJ2で大暴れの予感を漂わせるブラジル人トリオが、J1復帰へ突き進む桜の推進力となる。(小田尚史)
『桜は、かならず返り咲く』
セレッソ大阪、激動の2年と再起の始まり
2月24日発売予定(先行予約受付中)
定価:本体1,600円+税 判型:四六判 頁数:256頁
ISBN 978-4-908324-06-2
(BLOGOLA編集部)
2016/02/16 07:00