C大阪にとっての激動の2シーズン(2014-2015)と再起の序章を描いた『桜は、かならず返り咲く』が2月24日に発売する。発売に向けて、ブロゴラでは短期集中連載を企画。第1回は『8番のいる風景』。スイス・バーゼルから約1年半ぶりに戻って来た柿谷曜一朗、彼がC大阪にいる意味について。
1月25日から8日間に渡って行われた、C大阪のタイでの1次キャンプ。時に40℃近くまで気温が上がるという灼熱の地で、フィジカルトレーニングを中心にハードに鍛え上げ、今季1年間を戦うベースを培った。帰阪した選手の顔はこんがりと焼けており、逞しさを増した様子が伺えた。
開幕前にキャンプを送る意義は、トレーニングや練習試合だけではなく、大所帯で共同生活を送ることで、コミュニケーションを深める意味合いもある。
今季、バーゼルからC大阪に復帰した柿谷曜一朗と、タイキャンプで同部屋だったのは、柿谷と同じくC大阪のアカデミー出身で、今季、ドルトムントから復帰した丸岡満だった。
必勝祈願も行われた5日の練習後、ピッチ内外で柿谷とどのようなコミュニケーションを深めたのか、丸岡に話を聞いてみた。
「一緒にいる時間も長かったので、スイスでの経験も聞きましたし、セレッソのこと、J2のこと、いろいろな話をしました。プライベートな部分では、男と男の会話もしました(笑)。セレッソの8番を背負っているぶん、プレッシャーも懸かっていると思う。僕のプレッシャーなんて、小さいものだと感じました。(ドイツでは香川選手とも食事をしたり、話もしていたと思うが、また違う?)そうですね。彼(柿谷)は大阪中の大阪の人なので。トークも面白かったです(笑)。真司くんが面白くないとは言ってないですよ(笑)。真司くんとのエピソードも聞きましたし、いろいろな経験を僕らに伝えてくれています。10日間も一緒にいさせてもらって、一緒にトランプしたり、朝ご飯も一緒に食べたり、僕にとって、本当にいい時間になりました」
その話を聞いた後に、柿谷に「かわいい後輩がまた一人増えた?」と尋ねてみると、「かわいい後輩は(山口)蛍ぐらいです」と、変わらぬ愛(?)を強調していたが、柿谷がセレッソにいる意味、それはこのクラブにとって本当に大きいと感じる。ピッチ内外で得てきた自らのさまざまな経験を仲間に伝え、引っ張り、C大阪をさらに大きなクラブにしていく。そんな使命を抱き、今季、そしてこれからも、柿谷はセレッソで唯一無二の存在としてプレーしていく。
(※C大阪は8日から宮崎で第2次キャンプを開始。連載では、キャンプの様子も伝えていきます)
『桜は、かならず返り咲く』
セレッソ大阪、激動の2年と再起の始まり
2月24日発売予定(先行予約受付中)
定価:本体1,600円+税 判型:四六判 頁数:256頁
ISBN 978-4-908324-06-2
(BLOGOLA編集部)
2016/02/08 16:20