前節(明治安田J2第38節・東京V戦/0●1)、第24節・群馬戦(0●1)以来14試合ぶりの出場で今季初スタメンを飾った西澤代志也はボランチとして出足の良いセカンドボールワークを見せるなど、久しぶりのピッチとは思わせないプレーぶりだった。
「周りの10人がミスをカバーしてくれると信じていたのでミスを恐れずにプレー出来たと思います」
なかなか出場機会に恵まれず苦しんだ今季だった。
「ここまで長かった……、耐えたという感じでした。でも同じように出場できないで苦しむ年上の選手たちが連絡をくれたり、声をかけてくれたりして、何とかみんなで支え合って持ち堪えることができたという感じだったんです」
西澤が「それとやっぱり……」とこう続ける。
「サポーターの存在ですね。(試合メンバーになれなかったホーム戦時の)僕のサイン会に何度も来てくれる人がいたり、新しい人が来てくれたり、練習場で声をかけてくれる人がいたりして、もうダメだと思っていたギリギリの心を支えてもらった気がします」
そんなどん底の状況を抜け出して迎えた今季初スタメン。西澤のプレーにはどこか思い切りの良さがあった。
「今は、この言葉が正しいかどうかわからないけど、(苦労したぶん)残留を争うプレッシャーのなかでサッカーが楽しめているんです。開き直り? いや、開き直りって感じじゃないです。まだ開き直るようなタイミングじゃないじゃないですか。目の前の試合をものにしていければ、まだ残留できるチャンスはあります。今はとにかくチームが勝つために何でもいいから貢献がしたいです」
今週になって頭を坊主にしたのは「気合いを入れるため」という西澤。
残り4試合、全力を出し切る準備はできている。
(栃木担当 鈴木康浩)
2015/10/29 21:09