ACLの準決勝第2戦では「いまの貴史の状態を見て、ベンチからという決断をした」と宇佐美貴史の先発外しを決断。エースにさえも、安易に指定席を与えない厳しい姿勢を見せるのが長谷川健太監督だ。時に、そんな非情な勝負師の一面も見せる指揮官だが、同時に選手が内に秘めた思いも重視する“情の人”でもある。
次節のJ1・2nd第15節・仙台戦は、赤嶺真吾にとって古巣との顔合わせ。浦和戦では先発しながらも、無得点に終わり、自身に代わって出場した長沢駿にスポットライトを奪われる格好になった赤嶺だが、長谷川監督は「仙台戦には長沢を連れて行くか赤嶺を連れて行くかは思案している」と交代枠のFWに頭を悩ませる。
「 (古巣に対する)赤嶺のそういう思いもあるし、浦和戦でも点こそなかったが、起点になるプレーはチームとしてこなしてくれた。もう一日あるのでどちらをチョイスするかを考えたい」。親分肌だが、結果の出ていない選手に対する配慮は常に忘れないのが長谷川監督の流儀でもある。
(G大阪担当 下薗昌記)
2015/10/24 07:00