皆川佑介が苦しんでいる。昨年にA代表を経験した男も、今季のリーグ戦は途中出場からの2試合のみで無得点。13日に行われたファジアーノ岡山ネクストとの練習試合では、「全然ダメ。周りが見えていないから自分が孤立する」と、厳しい自己評価の45分間に終わった。
森保一監督はそんな皆川に対し、「いまを大切にしてほしい」と話す。「どんな選手でも道のりは平坦じゃない。苦しみながら自分で工夫して絶対に負けないモノを見いだしていくし、チャレンジを続けることで進むべき方向は見えてくる」と説き、さらにこう続けた。
「(負傷離脱していた)山岸(智)も(森﨑)浩司もいま、出場機会をつかもうともがいている。そういう選手たちの姿勢も見てほしい。いまは自分だけがすごく苦しいと思っているかもしれないが、この世界はたくさんの選手が苦しんでもがいている。いまは苦しんで、もがけばいい」
皆川の表情は「こんな経験は今までしたことがない」と冴えない。ただ、「ポジティブに考えて、乗り越えていきたい」と懸命に前を向いている。
(広島担当 寺田弘幸)
2015/06/14 07:00