シンデレラボーイと言うにはやや遅咲きの29歳が、日本代表の肩書きをついにつかみ取った。ロシアW杯のアジア2次予選に招集された丹羽大輝は、先日の日本代表候補合宿だけでなく、その後のACLなどでもアピール。G大阪のアカデミー出身としては宮本恒靖氏(現アカデミーコーチ)以来となるCBでの代表入りを果たした。
「僕は入るつもりだったので、驚きはなかった」と自身のパフォーマンスに自信を持っていた丹羽。丹羽によると「祖父は愛知出身。丹羽長秀の血を引いている、とずっと言われていた」。まさに侍の血を受け継ぐ背番号5がサムライブルーのユニフォームをまとうのは必然だったのかもしれない。
「丹羽長秀の血が騒いでいる」と冗談めかした丹羽だが「侍になって、下克上でどんどん行きます」。J2への期限付き移籍など遅咲きの苦労人が手にした日本代表選出は、まさに現代の下克上。この勢いはまだまだ止まりそうにない。
(G大阪担当 下薗昌記)
2015/06/02 07:00